2017年04月24日

ルトワック「戦争にチャンスを与えよ」

もじゃもじゃです!

発売日にJR高崎駅のくまざわ書店で購入してきましたエドワード・ルトワック著「戦争にチャンスを与えよ」
色々な書店をその後も覗いてみてますが、ある程度の規模の書店なら平積みされているようです。

さて、気になる内容は、以下の章立てになっています。

1.自己解題「戦争にチャンスを与えよ」
2.論文「戦争にチャンスを与えよ」
3.尖閣に武装人員を常駐させろ
4.対中包囲網のつくり方 東アジア論
5.平和が戦争につながる 北朝鮮論
6.パラドキシカル・ロジックとは何か 戦略論
7.同盟が全てを制す 戦国武将論
8.戦争から見たヨーロッパ 戦史の文化の喪失と人口減少
9.もし私が大統領顧問だったら ビザンティン帝国の戦略論
10.日本が国連常任理事国になる方法

1、4、5、6、8、9,10がインタビュー記事。2がフォーリン・アフェアーズ掲載の論文。3、7が文藝春秋等に既出の記事。

編訳者の奥山真司氏も訳者解説で書いているように、本書はルトワック氏の世界観を知る為の一冊となっている。
挑発的なタイトルではあるが、比較的バラエティに富んだ内容で、一般向けに戦争や戦略、外交について考えさせられる刺激的な一冊。

個人的には、奇襲がなぜ奇襲足りえるのかをパラドキシカル・ロジックで解説されていた点や、人口減と戦士の文化の関係、戦国武将論などが興味深かった。
「ビザンティン帝国の戦略論」については「大戦略を考える ビザンツ帝国を中心に」
と題する妙訳(PDF)があるので、ご興味のある方はご一読を。

奥山氏にはぜひ、ルトワック本を今後も出して頂けるよう頑張ってもらいたいし、コリン・グレイ御大に同じスタイルで新書を出してほしいものである。




  

Posted by もじゃもじゃ  at 11:28Comments(0)◎戦略関連

2017年04月15日

戦争にチャンスを与えよ

もじゃもじゃです!

最近は読売新聞やBSなどの一般メディアにも度々登場する戦略家エドワード・ルトワック氏の新刊「戦争にチャンスを与えよ」 (文春新書) が来週本屋に並ぶ。アマゾンで予約すると水曜日には手元に届くようだ。
アマゾンでは既に予約段階で軍事問題部門で1位。
もじゃもじゃも当日本屋へ直行予定である。(笑)

内容については、「平和のためにこそ尖閣に武装人員を常駐させろ」等、ルトワック氏一流の提言が並ぶようだ。
詳しくはアマゾンのページをご参照下さい。




  

Posted by もじゃもじゃ  at 11:28Comments(0)◎戦略関連

2017年04月05日

中国 400%増強 海兵隊員

もじゃもじゃです!

サウスモーニングポスト紙などによると、中国軍は海兵隊員数を現在の2万人から10万人に増強するとの事。
合わせて対戦車水陸両用車両も近代化および増強を図る。

中国海兵隊はここ数年徐々に存在感を増しつつあり、エリアとしては東シナ海、南シナ海、台湾(への侵攻)の他、アフリカにも駐屯する。
現状で南シナ海で作戦を行う能力は既にあるらしい。




  

Posted by もじゃもじゃ  at 11:28Comments(0)◎戦略関連

2017年03月23日

ルトワック&フォースターニング

もじゃもじゃです!

米・トランプ政権の首席戦略官・大統領上級顧問バーノン氏の世界観のベースになっているとという「フォース・ターニング」が今日発売されるようだ。
大まかな内容としては、アメリカ史は春・夏・秋・冬の4つの分類に周期的に移り変わる。現在は「冬」の時代で、「冬」には戦争が起きる、というもの。内容の真偽はともかくとして、トランプ大統領の知恵袋がこの本の内容を信じている、というのがポイントである。
さて、どのような内容なのか?立ち読みしてから買うか否か判断しよう。

また、ルトワック氏の新たな著作が文春新書から4月20日に出版予定。本ブログで紹介した「中国4.0」の続編ではなく、論文集になる様子。氏は内戦に国連などが介入することに否定的な見解を持ち、「徹底的に争わせることで戦争(内戦)の火種がなくなり平和がもたらされる」という趣旨の過激な発言でも知られる。
仮題だがタイトルも過激で「戦争にチャンスを与えよ」。
ジョン・レノンの”give peace a chance”をパロッているのだが、果たしてどのような論文集なのか?早く読みたい!




  

Posted by もじゃもじゃ  at 08:00Comments(0)◎戦略関連

2017年03月15日

「日本の戦略外交」

もじゃもじゃです!

「日本の戦略外交」鈴木美勝著 ちくま新書刊を読了。
日本の戦後外交を概観し、その上で安倍政権外交と舞台裏の政府関係者を描き、米・中・露の外交も描いた力作。
著者は時事通信の解説委員である。

内容的に興味深かったのは、安倍政権内部の外交キーマンが描かれている点、米・中・露特にロシアの外交が簡潔に描かれている点である。これを読めば、昨年のプーチン訪日の時に、北方領土返還への期待感が膨らんだのは、我々一般人のソ連・ロシア外交への知識の欠如に原因がある事が分かる。

もじゃもじゃにとっては、「乱流」に続くジャーナリストによる外交・安全保障系であるが、2冊に共通して面白いのは、どちらも、どうしても物語風になることである。
特に「日本の戦略外交」は、日本の政権内を描く時にどうしても著者の思い入れが入って、何となく講談調に感じる。(笑)
対して、米・中・露の内部を描く時はドライな感じがする。

全体的にはやや雑多な感じも受けた、また、「戦略論」的視点からの収穫はない。
しかし、今年出たばかりの著作であり、トランプ政権誕生までの新しい動きも入っており、現在の動きとリンクして外交を知りたい方には良いと思う。



  

Posted by もじゃもじゃ  at 11:00Comments(0)◎戦略関連

2017年03月08日

「クラウゼヴィッツの正しい読み方」

もじゃもじゃです!

先日、秋葉原の書泉タワーで「クラウゼヴィッツの正しい読み方」ベアトリス・ホイザー著を購入。

クラウゼヴィッツは、「戦争論」戦略論のバイブル的著作を残したナポレオン戦争時代のプロシアの将軍。
「戦争論」は戦略に関わる者は避けては通れない書物であり、現役の戦略書だが、難解で読みにくい。もじゃもじゃ自身も、岩波文庫の上巻1/3で止まったままです。(苦笑)

また、難解で読みにくいということは、誤解や誤った解釈が専門家の間でもなされやすいということ。
本書は英レディング大学のベアトリス・ホイザー女史が、「戦争論」の入門書的位置づけを狙って著したもので、クラウゼヴィッツ関連書籍として高い評価を得ているとのこと。

まだ、「まえがき」しか読んでいないので、読み終わったらまた感想など書きます!



  

Posted by もじゃもじゃ  at 11:00Comments(0)◎戦略関連

2017年02月12日

危険な男 スティーブン・バノン

もじゃもじゃです!

米国大統領トランプの首席戦略官・大統領上級顧問であるスティーブン・バノン


彼は4thターニングというアメリカの未来を予測した本の理論を深く信じているらしい。「4thターニング」では、米国の過去の歴史は80年から100年の周期で一つのサイクルを構成しており、現在は「激変」の時代に当たる、としている。
この激変の時代は例外なく「破壊的な出来事」の発生から始まり、その後に古い秩序をめぐる決定的なクライマックスが戦争とともに訪れ、最終的に新たな世界秩序によって解決して安定化するという。

このことを詳しく報じた記事が、ルトワック氏の著作の訳者であり自身も戦略家である奥山真司氏のブログ「地政学を英国で学んだ」に翻訳されているので、ご参照ください。

米国家安全保障会議 から情報機関と軍を格下げした事も気になります。
日本としても米国がどのように変化していくのか、注視していく必要が、一般論以上にあるかもしれません。

  

Posted by もじゃもじゃ  at 09:00Comments(0)◎戦略関連

2017年02月03日

「乱流 米中日安全保障三国志」

もじゃもじゃです!

「乱流 米中日安全保障三国志」は日経新聞の編集委員/論説委員でもある秋田浩之氏の著作。
日米中の安全保障を巡る動きが2009年から2016年まで、その舞台裏を日米中の官僚・軍人・関係者らの生々しい証言で描かれた力作である。

章立てとしては、第1章は太平洋における米中の確執を概観し、2~3章でアメリカの動きを、4章では日本を、5章では中国を、6~7章では今後の予測と日本はどうすべきかの提言がまとめられている。

<第1章>青と赤に裂かれるアジア~「冷たい平和」の時代に
<第2章>中国の急所を狙え~米戦略家、極秘のシナリオ
<第3章>「幻想は、もう消えた」~対中協調派、崩れた牙城
<第4章>日米同盟が崩れる日~息切れの危うさ
<第5章>米国を追い出せ~中国、新たな「万里の長城」
<第6章>安定は続くか、群雄割拠か~アジア太平洋、4つのシナリオ
<第7章>日本、「外交三国志」を生き残るには~将来への処方せん

今まで本ブログで紹介した戦略系書籍と違い、ジャーナリストの手になる生々しくかつ手に汗握る証言集である本書。
もじゃもじゃ個人は5章までは非常に楽しめた。
例えば、ルトワックが中国の対外姿勢の変化を「3.0」から「4.0」と抽象的に説明し、2~3の事例で補足している部分を、本書では日・米・中3カ国の様々なレベルの当事者の証言から具体的に描いており、臨場感が高い。

しかし、結論である6~7章には違和感を覚えた。それは結論の内容そのものに対してではなく、6~7章が1~5章までの流れを論理的にまとめ、その延長線上で描かれたものだからだ。
ルトワック論を追っている方はご存知かと思うが、ルトワックは、戦略は「線的な論理」では失敗すると主張している。また、戦略には常にパラドックスが充満していると唱えている。
これらのことが頭の片隅に残っている方には、理屈としての6~7章は分かるがな、・・・・・、ではなかろうか?

しかし、この点は戦略家とジャーナリストの思考の違いが浮き彫りになって、面白いとも言える。
本書は戦略論や軍事理論に詳しくない方でも、迫力のあるミステリー小説を読むように日米中の動きを追って楽しめる点で、お勧めの1冊。
もじゃもじゃ個人は結論に違和感はある。が、それは結論がまとも過ぎるからであって、結論そのものに論理的な破たんはない。

ご興味のある方はアマゾンの書評もご参照下さい。




  

Posted by もじゃもじゃ  at 11:30Comments(0)◎戦略関連

2017年01月09日

トゥキディデスの罠

もじゃもじゃです!

「トゥキディディスの罠」とは、新興の大国が旧覇権国との争いから逃れられないとの意味で、アメリカの国際政治学者グレアム・アリソンの造語です。グレアム・アリソンはキューバ危機を描いた「決定の本質」で有名な方。
トゥキディディスが「歴史」もしくは「戦史」で描いたペロポンネソス戦争は、新興のアテナイが覇権国であるスパルタと戦った30年に渡る戦争を描いたもので、「トゥキディディスの罠」という語はここから取られた。

実際に、過去の11の大戦を調べてみると、7~8つの戦争が「トゥキディディスの罠」に当てはまるとか。例えば、第二次世界大戦のドイツ、日本しかり、第一次大戦のドイツしかりである。
また、米新政権が対中強硬路線を睨んだ人事が話題となっていることもあり、米中戦争の可能性も取りざたされております。

2017年は国際政治・経済から目が離せない年となりそうです。




  

Posted by もじゃもじゃ  at 09:00Comments(0)◎戦略関連

2016年12月26日

トランプ 仮想敵国は中国?

もじゃもじゃです!

トランプ次期米大統領が新設の国家通商会議のトップにナバロ氏を指名した。
氏は『米中もし戦わば』」という著作もある、対中強硬派として知られているらしい。

国務長官に親ロシア派。国防長官に同盟重視派。
そしてツイッター上での核戦力強化宣言。
さて、これは何を意味するのか?

台湾総統との関係を見ても、中国が仮想敵国であるのは間違いないところ。
中国と北で国境を接し、現在は表面的には中国に対して友好的な態度を見せるロシア。そのロシアと融和路線を取り、中国を実質上孤立化させる。

そして、TPPである。
TPPは中国の南部で国境を接するベトナム、また南シナ海で領有権を中国と争う国々が含まれる。つまり、南の包囲網がTPPである。
と言うことは、トランプは簡単にはTPPを放棄しないのではないか?
TPPという言葉は葬っても、代替案が必ず浮上するはずである。

中国も当然何らかの対抗策を打ってくるだろう。現在の強硬路線をさらに強化するのか?それとも以前の平和的台頭路線に戻るのか?

さて、日本はどう動く?




  

Posted by もじゃもじゃ  at 11:28Comments(0)◎戦略関連