2015年08月15日
大国政治の悲劇 改訂版

三矢史上最も酸っぱいサイダーを毎日飲んでるもじゃもじゃです!
今回は、「大国政治の悲劇 改訂版」ジョン・J・ミアシャイマー著 奥山真司訳 をご紹介します。
サブタイトルは刺激的な「米中は必ず衝突する」
500ページを超える大著ですが、一読の価値ありです。いや、二度、三度と読む価値があると思います。
著者は「イスラエルロビーとアメリカの外交政策」で、数年前に日本でも話題になった人物で、米シカゴ大学の教授。
本書は、「大国」がなぜ戦争を引き起こすのかを、「パワー」という観点から考察し、「オフェンシブ・リアリズム」という理論を提唱しております。
「オフェンシブ・リアリズム」とは、
【「国際システムの基本的な構造によって、国家は安全保障を心配するようになり、互いにパワーを争うようになる」
「すべての大国の究極の目標は世界権力の分け前を最大化することであり、最終的にこのシステムを支配することにある。」
実際の例から見れば、これは「最も強力な国家は、自分のいる地域で覇権を確立しようとする」ということであり、同時に別の地域にあるライバル大国の地域覇権を阻止しようとするということだ。】
本書P481より引用
予備知識なしに、ここだけを読むとフィクションかゲームの話か?と思ってしまいそうですが、本書では歴史的事実と著者の5つの仮説から、淡々とオフェンシブ・リアリズムについて説いております。
オフェンシブ・リアリズムに沿って動いており、かつ現在唯一の「地域」覇権国がアメリカ。
第一次大戦で、ヨーロッパを支配しようとしたドイツを叩き、第二次大戦で同じくドイツとアジアを支配しようとした日本を叩いております。
そして、現在アジアで、覇権国たらんとしているのが中国。
尖閣諸島をはじめ、南シナ海、東シナ海での動きは周知の事実。
改訂版には、「中国は平和的に台頭できるか?」という章が追加されており、500ページがしんどい人はここだけでも読む価値があると思います。
私には本書を論評する知識や洞察力などありませんが、私自身がぼんやりと描いていた世界観に近いため、素直に納得致しました。
興味をお持ちの方は、アマゾンの書評をご参照ください。
対中国という観点だけでなく、「戦争はなぜ起きるのか?」という大いなる疑問をお持ちの方にもお勧め致します。
本書については、また別途ご紹介させて頂きます。
北朝鮮情勢「軍事行動か?降伏か?」
「戦争にチャンスを与えよ」ルトワック・北朝鮮情勢
ルトワック:対北朝鮮 日本の選択肢
「地政学で読み解く 海がつくった世界史」
潜水艦本
ルトワック講演会 満員札止め!
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